ブックタイトルTASCO GENERAL CATALOG 2015

概要

TASCO GENERAL CATALOG 2015

計測技術資料物理量：湿度16 8温湿度計について湿度とは一般に湿度とは気体（通常は空気）に含まれる水蒸気の度合いのことであり、相対湿度（RH）としてあらわします。これは気体（通常は空気）中に含まれる水蒸気量と、その空気と同じ湿度における飽和水蒸気量との比の100倍であらわされたものです。相対湿度気体中の水蒸気圧（e）、その気体の飽和水蒸気圧（es）とした時、『相対湿度（RH）＝（e／es）×100％』であらわし、これを相対湿度とよびます。絶対湿度単位体積当りの気体中に含まれる水蒸気の質量のことであり、『絶対湿度（D）＝g／m 3』であらわし、これを絶対湿度とよびます。巻末資料湿度について露点水蒸気を含んだ空気を冷却すると（このとき圧力は一定）、そこに含まれている水蒸気量は変化せずに相対湿度は増加し、ある温度になると相対湿度は100％となり飽和状態になります。これを更に越えて冷却すると水蒸気の一部が凝縮して結露します。この時の温度を露点湿度とよび、単位は℃であらわします。また0℃以下で凍っていれば露点とよびます。不快指数居住環境の目安としてよく使用されており、『不快指数（THI）＝（乾球湿度td＋湿球温度tw）×0.72＋40.6』であらわし、これを不快指数とよびます。この数値が70～75で大半が不快、80以上でほぼ全員不快を感じるといわれています。温湿度計の特長比較機種メリットデメリット毛髪湿度計バイメタル湿度計板付湿度計アースマン湿度計通風式アースマン湿度計RH%が直示でき、記録にも使用できる。安価。RH%が直示、小型で安価。構造が簡単で安価。常温で比較的精度が高く、比較的安価。精度が悪く指度が狂いやすい。精密測定には向かない。度は計算が必要で水の保守も必要。正確度は薄い。湿度は計算が必要で水の保守も必要。安定に時間がかかり、熟練を要求される。抵抗式乾湿球方式湿度計連続記録制御が可能。湿度直示が可能。取扱いが面倒で保守が悪いと狂いやすい。電気式湿度計湿度直示、制御、記録がすべて可能。センサー部が小さいので狭い場所でも設置可能。取扱いも簡単。デジタル表示可能。良いセンサーの選択が一番の条件。高温多湿、有機ガス雰囲気に弱い。0～100%全域高精度測定が難しい。露点計低湿度の測定が可能。湿度の一時的測定のため常温、構造が複雑で冷却の必要がある。塩化リチウム方式は低温での精度が高い。過熱の必要がある。各産業における温湿度条件例湿度機器の応用分野業種ホテル農業・畜産工業美術館食品使用されている場所温度（℃）相対湿度（％RH）客室（夏）25～2750～60客室（冬）22～2540～50人工栽培室18～2285～95ブロイラー飼育20～2540～70繊維の製造工程24～2760～70半導体工場23±140±5精密部品の製造24～2745～50保存18～2250±2展示室21～2250～55パン発酵24～2770～75水産物の貯蔵－10以下70～75湿度機器機器組込品質管理生産管理運輸保管環境安全管理労働環境生活環境OA機器........カラー複写機食品工業.......パンの発酵、水分活性化学工業.......薬品、フィルムの製造農業・畜産....人工栽培室、のり乾燥、ブロイラー飼育食品輸送.......鮮度保持輸送、車内曇り止め（安全管理）貯蔵・保管....穀物貯蔵、美術館電力................原発の空調電子工業.......クリーンルーム建設・ビル....空調、結露防止家電製品.......エアコン、加湿器、天気予報計健康健康・治療....保育器、皮膚治療、衣服、靴内の計測自然海洋・気象....大気湿度445